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山道を行く[後編]

僕が好きなクラシックの曲に、グローフェって作曲家の、『グランドキャニオン』ってぇのがあります。



グローフェはアメリカの作曲家。
ミシシッピー組曲、って曲なんかは、曲の一部が、むかし、「アメリカ横断ウルトラクイズ」で使われてたりしたから、30代後半以降の人なんかは、聴いたら、あ、知ってる、って思うかも。



中学1年の音楽の時間、『グランドキャニオン』って組曲の中の、「山道を行く」って曲をレコードで聴いた。
それが、あまりに楽しい曲で、大衝撃!
中学の音楽の時間で使うような曲だから、「繊細」とか「幻想的」とかとは対極にあるような、実にわかりやすい曲なんだけど。
こう、ほんとに、情景が頭の中にブァーって広がる感じで。
ろばだか馬だかが、ポッカポッカ、グランドキャニオンを歩いてる光景が、見えてくる。


中学3年のとき、地元(徳島県)に、ナウな県立図書館ができた。
そこには、クラシックのCDを聴けるコーナーがあって、いつも、「山道を行く」を聴いて、鳥肌たててたなー。




で、グローフェの『グランドキャニオン』のCDを手にしたのって、去年とかなんだよね。
クラシックのCDが、あんな安い価格で売られているのって、知らなかった。

あんな大好きな曲なのに、今まで、20年以上もCDを買わなかった理由は、クラシックのCDなんて、僕なんかが買うものじゃない、みたいな、変な先入観があったからかな。


ここ最近になって、吹奏楽をやっている人と知り合うことが多くって。
で、クラシックを身近に感じるようになった。
グローフェのCDのことを教えてもらったのも、吹奏楽をやってる友人から。
変な先入観で、自分の楽しみの幅を狭めているのって、すごいそんなことだと思う。



車で、たまに「山道を行く」を聴くんだけど、今聴いても、やっぱり鳥肌がたつ。
初めて聴いた中1のときの衝撃が、おとろえていないことに驚き。
やっぱ、若い多感な時期に、いろんな芸術にふれたり刺激を受けたりするのって、大切なことなんだなあ、って思う。
いつまでたっても、それが消えずに、心に残ってることもあるもんな。
by ishokuju | 2010-06-02 23:41 | 興奮/驚き
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