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苦しみと悪魔

おとといの、丸亀ハーフ。
折り返してから、意識が飛びそうなくらい、しんどくなったきた。
12km、13km、14kmあたりがそう。

2時間ぎりが目標。
でも、実は、今まで、そのペースでは、15kmまでしか、走ったこと、なかった。
15kmでも、そうとう、きつかった。

レース中は、自分の中の、天使と悪魔、その悪魔部分が、ずっと悪いことをささやきっぱなし。
2時間ぎり、今回は、もういいんじゃない? って。
苦しくて苦しくて、悪魔のささやきが、正論に思えてくる。

残り5kmからかなぁ、「あと5km」みたいな、残りの距離の表示があらたに加わる。
あと5km!
はっ! と目が覚めた感覚。
ここから、あらたに、5km走ろう。
腕をおもいきりふって、しっかり呼吸して、たてなおした。
でも、ほんとに、目標の2時間ぎりができるのか、わからなかった。

19kmを過ぎた先に、「あと2km」の表示。
腕時計を見ると、あと14分で、2時間。
このとき、2時間ぎりを達成できると、確信した。

それでも、まだ、悪魔のささやきが聞こえはじめる。
あと14分もあるんだから、ちょっとペース落とせば?
あと13分30秒でゴールすれば、2時間はきれるし。

とにかく、走っているあいだに考えているのは、こんな、甘い誘惑のことばかり。
ほかの人って、どうなんだろう??

「あと2km」のところで、目の前に、ダウンベストの男性の背中が見えた。
え? 暑くないのか? と思って、よく見てみたら、金さん!
金さん! って、叫んだら、振り向いてほほえみをくれた。
うわーー。

ってノリで、この12分後にゴール。
最後の金さんが、ちょっと効いたかも。
芝生によろよろ寝転んでたら、無意識に涙が出ていた。
うれしさや達成感ではなく、苦しみの涙。
初めてのハーフの次に、つらかった。
by ishokuju | 2014-02-04 15:29 | ジョギング/マラソン
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