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珈琲館の裏庭にて

こないだ、ここに書いたことなんだけど。
祖父が死んだとき、祖母が母に電話して、なんて言ったんだっけ、ってやつ。
あのあと、母に電話して聞いたので、そのときのことを書きます。
1週間もたっちゃった。

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先週土曜の、岡山県倉敷市(くらしきし)。
山下達郎ライヴの開場は、17時半。

JR倉敷駅を出て、開演時間までは、美観地区を散策することにしてた。
久しぶりに歩いたけど、意外と楽しいねここ。
いろんなお店があって。

行きたかった、倉敷珈琲館へ到着、中に入った。
連れは、以前、来たことがあるのだと。
店内を通り抜け、裏庭へ出て、席に着いた。
ウィンナーコーヒーをオーダー。

裏庭、木がおいしげってて、涼しかったな。
ほかに客もいなかったので、このタイミングで、実家の母に電話。
「ちょっと聞きたいことがあるんやけど・・」。


母は、3人姉妹の長女だったから、おばあちゃんからは、「ねえちゃん」って呼ばれてたんだけど・・。
あの日の朝、おばあちゃんが電話で言ったのは、

「ねえちゃん、お父さんがいかなんだんじゃ・・。」

だった。

いかなんだ、って、直訳したら、行かなかった、ってことになるんだけどね。
母も使わないような、古い徳島の言葉なのらしい。
でも、電話でそれを聞いたとき、母は意味をすぐに察したんだって。

あんた、それを聞くためだけに電話してきたん? って、母に笑われた。
母も、久しぶりに、あの日のこと、思い出したんじゃないかな。
でも、聞いておけてよかった。
「Woman」のおかげ?
ここに書いておけば、もう忘れないね。

メインの会話が終わったのち、病気はするな事故に気をつけろ連帯保証人にだけは絶対になるな系の、いつもの長いはなしがしばらく続いて、で、電話を切った。

コーヒーをいただきながら、連れとおしゃべり。
連れも、むかしの、身近な人の死のことを話してくれた。
聞いていて、ちょっと涙が出てきてしまう・・。

これから、興奮するライヴってときに、ちょっとしんみりしてしまったんだけど。
でも、倉敷珈琲館のあの時間はとてもよかった。
で、ウィンナーコーヒーが、むちゃくちゃおいしかった。


私信:
僕の母は、3人姉妹の長女なんだけど、実は、母の上に、もうひとりいたんだよ。
小さいときに、病気で死んだんだって。
母は、まだ小さかったから、おばあちゃんが泣いてるのを、かすかに覚えてるくらいなんだって。
珈琲館の裏庭にて_f0207134_312150.jpg

by ishokuju | 2013-09-22 03:04 | あの日
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